歯周病は生活習慣病を引き起こす

便秘と同様のことは、歯周病においても言えます。我が国では、軽症を含めると、成人の約七○～八○％の人が歯周病に罹っていると言われます。口腔内の常在菌である歯周病原菌からの菌体内毒素は、特に肥満者では内臓脂肪細胞に浸潤する多数のマクロファージを刺激し、炎症性サイトカインによる血管内皮細胞障害を引き起こすだけでなく、骨吸収を促進して歯周病を重症化させることが明らかになってきました。肥満者は歯周病にかかりやすく、また、歯周病は生活習慣病を悪化させるという負のスパイラルです。歯周病を放置しておくと、狭心症や心筋梗塞といった心臓血管病に罹りやすいということです。肥満や便秘と同時に歯周病も予防しなければなりません。