運動が予防する生活習慣病

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運動が予防する生活習慣病

院長ブログ

2020/11/11 運動が予防する生活習慣病

身体活動や運動の継続は、骨格筋や心筋の生理機能の改善に伴い、死亡率や心血管系疾患、ある種のガン、および認知症を含む神経系障害などの発症率の低下をもたらすことが知られています。規則正しい運動による加齢退行性疾患の予防にはさまざまな要因が関与しています。それはまず、運動に伴う肥満の予防です。

「飽食の時代」と呼ばれて久しいこの頃ですが、日本人の平均摂取カロリーは、食糧不足であった第二次大戦直後の平均摂取カロリーとほとんど変わっていません。それでは、摂取カロリーは変わらないのに、なぜメタボリックシンドロームの人が急増しているのでしょうか。その原因は、食生活の欧米化だけではありません。運動不足が大きな原因です。昔の日本人は米をよく食べましたが、その分のカロリーはすべて消費していました。農耕をするにも移動をするにも自分の体を動かしていたのです。

運動それ自体によるカロリー消費効果はあまり期待できません。普通に二十分くらい歩いても体重分 (六○kgの人であれば六○ kcal)くらいのエネルギーしか消費されないのです。一時間歩いても、茶碗一膳分 (約二三○ kcal)にも満たない約一八○ kcalのエネルギー消費ですから、すこしがっかりです。しかし、運動を継続することによって筋肉量を維持することができます。これが、基礎代謝率を上げてエネルギーを消費するのに役立ちます。

カロリー制限をしても、運動をしないで筋肉が萎縮すると、基礎代謝率が下がってしまいます。すなわち、いくら熱心にカロリー制限をしても、それだけでは肥満解消効果は上がりません。カロリー制限に加えて、筋肉運動 (筋力トレーニング)と消耗運動 (有酸素運動;筋肉を動かし続けることによってエネルギーを消費する運動)を実践することが肥満を予防するうえで重要です。日本で行われた糖尿病患者さんを対象としたRCTであるJ-EDITも、メタボリックシンドロームは食事制限によってカロリー摂取量を減らすよりも、身体活動の実践がより重要であることを示唆しています。狭心症、心筋梗塞、脳卒中といった心臓血管病を予防するためには適度な運動が欠かせないゆえんです。

 

 

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